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蹴りたい背中/綿谷りさ

  • 投稿者: hello
  • 2005/11/25 23:28


蹴りたい背中 (河出文庫)

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2004年、つまり昨年の芥川賞受賞作品、綿矢りさの「蹴りたい背中」を今更ながらに読みました。最年少の芥川賞受賞、さらには同年の金原ひとみとのダブル受賞で、その内容以上に芸能化した話題を世間に振りまいたことはさほど記憶に古くありませんね。何故今更ながらに読む気になったかというと、昨年当時はその話題性を嫌ってですね。流行は嫌いなのです。そういう類のものはみんなが忘れた頃に読むようにしています。この人、ストーカーに遭っていたんですね。

だいたい集中して2時間くらいで読み終わり。どちらかというと本を読むのは遅いほうなので、早い人は1時間くらいで読めるんじゃないでしょうか。といっても内容は決して浅くありません。内容が浅いんじゃなくて狭いんですね。だから浅はかとは違います。これでいて物語の内容と容量のバランスが取れている印象。とりあえず、「寂しさは−」の導入部が物語に対して歪なのは目を瞑ります。
読書前の想像以上に構成や展開はしっかりしています。緻密なくらいです。しっかり書けているそんな印象。それでいて痛快なのはやはり背中を蹴るところですね。私も無防備な背中を思いっきり、3メートルくらい蹴り飛ばしたくなりました。痛快でしょうね。誰か私に蹴られてくれませんかね。
と、その辺りは良かったのですが、やはり全体が歪。一見、とても綺麗に出来ているのですが、歪。小学生のピアノコンクールの、同じテンポの、それでいて精密な。そんなスタンス。
失敬。まぁ、そんな印象です。まぁ、どちらかといえばよかったという、そんなスタンス。
失敬。

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