- 2009/01/29 00:00
- 本

ザ・万歩計 (文春文庫)
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2008年初版。「鴨川ホルモー」「鹿男あをによし」の万城目学のエッセイ集です。普段はあんまりエッセイは読まないんですがね。エッセイというのはいわゆる実話的要素がおおいわけですが、このことがちょっと曲者で、まことしやかに現実の話だと語るエッセイのつまらなさ、というものを今までのエッセイに感じていたんですね。口からでまかせ、という言葉があるように、文字に起こす、言葉にするなど人に何かを伝えるそのこと自体に装飾性や劇性というものが存在するわけなのに、それを実話だと信じ込ませるメカニズムが嫌いなのです。とりわけわたしの日常はこんなです、とかこんな不思議なことがありましたとか。特にアイドル系のエッセイは最悪ですね。そもそも本当に自分で書いたのかよと。だいたい人の話なんてつまらないものです。好きな人のエッセイがたのしいのはその熱感故のもの。その熱を否定するつもりはありませんが、それを実しやかに語るのはまた大違い。
てなわけでこの本を手に取るまでエッセイだと知らなくてちょと躊躇したのですが、いかんせん全2冊で万城目ワールドにはまってしまった私。彼の数すくない著作ということで。これは熱ですよ。
内容は、少年青年時代の話から旅の話などを話のネタに、作家になった経緯やホルモーやあをによしの誕生秘話などについて触れております。万城目氏の本の面白さはなんといってもありえない設定とその設定にうろたえる人々の描き方。鹿がしゃべるなんてありえないことですが、、なるほどモンゴルでトナカイと1週間屯していたらそんなアミニズムも生じてくるな、と。当たり前ですが、ちゃんと着想があるんですね。へー、シカはトナカイだったんだな、モンゴルにはトナカイがいるんだ、トナカイってさむいところにいるんじゃなかったっけ、そうかそうかモンゴルはさむいんだっけ、なんて感じで読ませてもらいました。この人の文章はたのしいですね。イメージ湧きますね。参考になります。
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