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竜馬がゆく/司馬遼太郎

  • 投稿者: hello
  • 2009/07/25 18:54


竜馬がゆく〈1〉 (文春文庫)

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1963年初版。日本が誇る、といっていい屈指の歴史小説家、司馬遼太郎の大作。で代表作とも行っていい有名すぎる物語。幕末の中でもとりわけ人気を呼ぶ坂本龍馬ですが、その人気に火をつけたのはこちらの本ではないだろうか、みんなこの本を読んで始めて竜馬の魅力に触れるのではなかろうか、そんな物語であります。司馬氏の本は「街道をゆく」数冊と半年くらい前に呼んだ「坂の上の雲」に次ぐ3シリーズ目です。実のところ龍馬はそれほど好きではないのです(幕末だと高杉晋作がえいです)がまぁせっかく高知に着たんですから呼んでもいいかな、と。来年の大河は「龍馬伝」ですしね。

坂本龍馬といえば当然に舞台が幕末・維新ですね。初めての小説にこの時代を描こうとするのはやはり目の付け所の秀逸さを感じる次第です。まさに日本回天、歴史の一大事。幕末とは日本の歴史における唯一の革命です。そして文化から文明へ、今の私たちのベースとなっている時代がまさにその時作られた時代でもありますね。
もっとも私が好きなのは高杉晋作なのですが、しかしながら高杉だと維新前で物語は終わってしまう、どうしても長州藩中心のお話になる。西郷さんを主役にしても一緒ですね。それが龍馬だと王政復古まで、すなわち革命の髄の部分まで話が進むし、脱藩浪人という当時の流行と日本全国を見ることができる視点を得ることができるわけですね。まぁ戊辰前で革命の話は済むともいえますし、龍馬の死イコール物語の終焉というのはいいかもしれません。戊辰戦争なんてただの掃討戦だという向きもありますしね。
ちなみにですが、松平健主演の高杉晋作を主人公にしたドラマ「奇兵隊」というのが昔あったんですが、これを中学1年くらいに見たのが高杉好きの契機。けっこう見ている人は見ていたいいドラマでした。そこの坂本龍馬は武田鉄也でした。でもなりきって楽しそうでしたね。そういえば篤姫のときの龍馬が玉木宏で来年の大河の龍馬は福山雅治なんですよね。ええ。そういえば龍馬伝のキャストが発表されていましたね。武田鉄也は勝海舟やるんだとか。


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さて。実のところあまり龍馬の働きについて知らなんだだったのですが、いい勉強をさせていただきました。例えば、戦中八朔を彼が作ったのは知っていましたが、それが五箇条の御誓文につながっているなど、龍馬の働きっぷりをとくと見させてもらいました。単行本で5冊という大ボリュームでも、主題は明確ですきっと筋が入っていて心地よいです。ただ、とにかく話の途中に入る脇役のエピソードもとにかく多くて多くて大変。よほど調べ上げているのはわかりますが、さすがにすべて抱えきれないです。そのあたりは処女作らしい意気込みと完成度の乖離を感じますが、それこそ初期作らしい初々しさ、後の作品に見る類まれな美しい文体とつながる見事な一冊だったと思います。


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