ホーム > テレビと音楽 > 天国と地獄と生きる

天国と地獄と生きる

週末のテレ朝系「天国と地獄」「生きる」の黒澤明リメイクドラマを2編とも見させてもらいました。個人的には危惧していた黒澤オリジナルとのギャップもそれほどなく、思った以上に良かったですね。
まずは「天国と地獄」。小樽ロケがメインだったんですね。忍路とか出てきてビックリ。忍路漁港とか出てきて、見たことある景色で。あのログハウスは作ったんですかね。
出演陣もなかなかいい演技。元々オリジナルで脇役までしっかり立っているキャラクターだったというものありますが、良かったですね。阿部寛とかさすがしっかり味出しますね。あのハゲた刑事の役に伊武雅刀とはまた大胆かつ見事な配役でした。大きな鍵を握っていた妻夫木君ですが、彼だとカッコよすぎて、あまり怖くなかったですね。もう少し強面が役にはまると思うんですがね。
一方「生きる」。こちらはオリジナルよりヒューマン性をクローズアップ。本当はあの役人の滑稽さをもっと意識して欲しかったんですがね。息子がモルヒネ見つけてないているほうが重要視されて、市民課の滑稽さがいまいち。深田恭子はまぁなんというか。富豪刑事はまだやらないんですかね。

「天国と地獄」「生きる」2作に共通しているのは、主人公が人間的良心を獲得する、というか取り戻すところ。一方はやり手ビジネスマンが全財産を奪われて、もう一方は役人気質の塊だったところに死が迫って。ここに物語というエッセンスがあるんですね。ある意味べたかもしれませんが、これがあるから物語として成立しているんですね。当然そこにはそんな上手くいく訳がない現実とのギャップもあるわけですが、天国と地獄では、それを貫いて犯人に押し付け、生きるではあの滑稽さに結び付けているんですね。そのギャップと物語の関係が見事です。それと、あくまで個人的見解ですが、その人間的良心を現実に手に入れることが出来るのか、ということについて。無理だという人がほとんどでしょうが、可能性はゼロではないんですね。癌なのは、そんな現実に直面したからといって、それを正しいと居直ってしまうこと。そこには「生きる」ということに意味がないんですよ。死んでてくださいって感じです。人間的良心を手に入れた2人の主人公がしたことは、人のために生きること。黒澤物語は不可能ではないんです。

てなわけで、今回のドラマは非常にオリジナルに近い出来だったので、今までに黒澤映画を見たことない人向きだったかなと。もしこれで黒澤映画に興味を持ったら、是非オリジナルの天国と地獄生きるを見てもらいたいと思いますです。山崎努の演技とか志村喬さんの恋する乙女とが絶品ですよ。

]]>

コメント:0

コメントフォーム
入力した情報を記憶する

トラックバック:0

この記事のトラックバック URL
http://www.helloalive.com/blog/629/trackback
トラックバックの送信元リスト
天国と地獄と生きる - 茜食堂 より

ホーム > テレビと音楽 > 天国と地獄と生きる

検索
フィード
メタ情報