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ヒナゴン


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2005年。「疾走」の重松清原作の小説を「ぷりてぃ・ウーマン」渡邊孝好監督が映画化。主演は伊原剛志。何かといろいろなところで目にすることが多いような気がしますが、主演というのは初めてな気がします。ヒロインに井川遥、ダチョウ倶楽部の上島竜兵、鶴見辰吾、嶋田久作、松岡俊介、柳家花緑あたりがメイン。佐藤允、馬渕晴子、豊原功補、夏八木勲など脇役も充実であります。

ヒナゴンは広島県の西城町で実際にあった「ヒバゴン事件」をモチーフにした物語。詳しく調べていませんが、類人猿を見たとか見なかったとか狂言だったとか、嘘話で終わったそんな実話をもとにコメディタッチに仕上げたのが本作。原作も映像化を前提に書き上げたという、いわゆるご当地映画です。
面白おかしく、それでいてずいっとこの物語の真髄に引き込むのはすばらいいですね。大テーマは人を信じること、ヒナゴンのうその目的情報、そしてそもそもヒナゴンがいるのか否か。最初から存在を否定したり、伸二ながらも疑ったり、信じきっていたり、さまざまな人が出てきます。最終的にヒナゴンを見た人見なかった人さまざまですが、大事なのはそのとある対象へ(この映画の場合の)ヒナゴンへの思いですね。例えばそのとある対象物を変えてみたりすると面白いです。ヒナゴンの場合、あの映画でのヒナゴンのセリフをすべて愛に変えてみたらどうでしょう。たちまちラブストーリーになります。そんな良さがこの物語にあります。そうそうこれはヒナゴンという目立った対象物とコメディックさに紛れていますが、物語の組立、展開とその見せ方などかなり上出来で、監督のスキルが光る映画だと思います。
ヒバゴン事件にあった広島県の山奥の田舎町をそのまま舞台にしているところから、いわゆる田舎事情あたりも大きなミソとして絡ませていますが、要は信じていたり、好きで好きでたまらないという気持ち、それに尽きるんだと思いますね。ヒナゴンを巡る騒動は現実とは別の結末を迎えますが、そんな田舎との現実から導かれるヒナゴン発見という夢物語も選挙が現実路線を行った対称としてしっくり来る物語になっていますね。

それにつけても、あの田舎の理論、国から蔑ろにされる姿が描かれていますが、私、まだ田舎に住んで数ヶ月ですがそれでも身に染みるところがあります。この気持ち、都会生まれの都会育ちにはわからないと思いますが、少しでも田舎に住んだことがあるならわかる理論なのではないかと。身に染みますねぇ。

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