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キッチン


キッチン [DVD]

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1989年。
世界的にも有名らしい作家吉本ばななの同名小説が原作。監督はパロディーからエロスモノまで多岐なジャンルで迷走する森田芳光。出演は当時十代だった川原亜矢子。これが凄い。なんとショートカットの後頭部はカリアゲ。この映画の製作当時恐らく中学生だった私は、同年の女の子が揃いも揃って刈り上げをしていたことを思い出してしまいました。ちなみにお相手役は劇中のオールバックがお似合いだった松田ケイジ。この方も嘗ての流行だったロン毛。もう死語ですね。そういえば当時はトレンディードラマが全盛だったなと。劇中これも重要なキャストである「キッチン」もいかにもバブルの金使いが荒そうな家にありがちなキッチンだったし、なにか嫌に時間の経過を感じてしまいました。自分が知っている時代が古くなっていくことを自覚することは、どうも気分を悲しくさせます。年取ったのかなぁ。

映画を見る前に原作も読みました。自身のベストセラーとなっている小説で、世界各国で翻訳出版されているそうですが、こんなもんなんですかね。気持ちのこもった小説だというところはグッドなのですが、キッチン2のラストがちょっとらしくなく無理やりすぎた気がするんですがね。
さて本題。駄作。全部ってわけではないですよ。総合で。
ロケーションは函館と札幌を組み合わせているということですが、これは見事な仕事っぷり。見事に1つの架空の街を作り上げている。ですが、ストーリーがちょっといただけない。
何しろ原作の半分くらいしか表現できていない。何も原作に全く忠実にした映画が良い映画といっているわけではありません。ですが、原作をどれだけ理解しているかということは大きな問題であると思います。わざわざ他所からストーリーを引っ張って作るわけですから。その点、この映画は途中から突然無意味な方向へ走り出します。中には、新たなストーリーを加えて、大成する映画もあるわけですが、それは原作者と映画制作者の力量関係にも大きく作用するわけです。この映画の場合、これが明らかに逆でした。つまんない。
だったら、原作だけ読むだけに止めとけばよかった。あっと、映画見るために原作読んだんだっけ。

最後に御釜役の橋爪功氏の名演に拍手。見事なはまりぶりでした。

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