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木更津キャッツアイ 日本シリーズ


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2003年。池袋ウエストゲートパークで一躍檀上に躍り出た脚本家の宮藤官九郎の作品。冠に地名がつくいわゆるご当地もの第2弾。元は2002年に連続ドラマで放映された「木更津キャッツアイ」で、そのドラマ自体は当時あまり話題に上らなかった(平均視聴率10.1%)のだが、放送終了後に話題が噴出して映画化、高い興行収入を得たという話題先行ならぬ話題追い上げの異色作です。

キャッツアイというのはまさに人気コミックの「CAT’S EYE」。地元の高校野球部の仲間で世直し盗賊団として大活躍する、エンターテイメント色を全面に押し出した構成。武器は元エースピッチャーの剛速球。そして、やはり一番楽しいのが、野球をオモテウラの攻撃をもじったストーリー展開。本来のストーリーと同時展開するストーリーをもう一本ウラに這わせて、本筋のストーリーをオモテとして見せ、時間を逆戻りさせてもう一つのストーリーをウラとしてその後に見せる。その2つを見せて視聴者を納得させる。これがこの作品の基幹。非常に面白いと思います。ドラマでは1回の放送を野球の1回に充てて全九回のオモテウラの放送、映画では2時間に9回のオモテウラを見せて、さらに延長10回を用意する趣向であることも言及しておきましょう。
出演陣にもかなり趣向を凝らしてあって、役者を役に染めこむというよりは役者がそもそも持っている個性を尊重したキャラクターに仕上げているのも楽しい。抜けているヤクザの組長の山口智充、使えない子分の阿部サダヲ、年増ストリッパーの森下愛子、彼らの英雄として登場する哀川翔や本当の地元出身のバンド氣志團などをそのままの名前で登場させるのも面白い。私的には薬師丸ひろ子がかつてのマドンナ教師として出ているのが良かった。かなり低く扱われていた彼女ですが、元は今でいう長澤まさみのようなアイドルだったとは誰が信じるでしょうかね。


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さて、脚本家として有名になった宮藤さんですが、元は俳優出身でさらにバンドを組んでいたり。一見単なるマルチに見えますが、これだけの支持を受けているのは何故か。それは作品に対する賞賛というよりは共感である気がしますね軽々しいノリで盗みを働くのはいささか危険でありますが、盗んだものを決して現代的な罪悪に使わないですし、その中にも「自分の気持ちに逆らわないよう」楽しく生きていたいという若者の青春が一本筋を通している。その主義だけは決して外さない、言わば現代版ハードボイルドと言えそうな作風。私もこれがあるから彼の作品は見る気になるわけです。

関連リンク
木更津商工会 木更津キャッツアイページ-ロケ地など
キャッツ大好き-ファンページ
木更津ぶっさん館-ファンページ
木更津キャッツアイ ワールドシリーズ-公式。来秋公開予定

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