- 2006/08/15 00:14
- 映画

トニー滝谷 スタンダード・エディション [DVD]
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2004年。村上春樹の著作「レキシントンの幽霊」に収められている同名の短編を映画化。監督は市川準、イッセー尾形に宮沢りえ。
一言で言って雰囲気を楽しむ映画。主人公トニー滝谷の悲哀を中心にテンポ、雰囲気ともに最初から最後まで徹底して変化なく物語が進んでいく。決して何かイベントが起こるわけでなく、黙々淡々。村上春樹は私が一番敬愛している作家。彼の原作が映画化されるというのは中々なくて、本作はそれでいて貴重なのですが、それは原作の世界観を映画として撮ることは非常に難しいからだと思うわけですが、この映画はそれに応えていますね。よりベターに。これが最高かどうかは分かりませんが、非常に凝ったアングルやあの風の演出。春樹作品が持つシュール感、ちょっとした浮遊感、非現実性をある意味忠実に再現する試みを評価したいです。私は春樹作品を読んでため息をつくのが好きなのですが、この映画もよかったです。秀作。
実は原作が村上春樹で音楽が坂本龍一だということもエンドロールで初めて知りました。音楽も言われてみれば坂本龍一だなと思うわけですが、音楽を聴いてぱっと彼の音楽だと解るほど彼に精通しているわけではありません。イッセー尾形はどうしても一人お笑いのイメージがありますが、この作品の彼は見事仕事に徹する男。それでも一人芝居の技が生きたでしょうか。宮沢りえは何かと好作に起用されますね。絵になる淑女です。まぁ意見は二分されそうですが、私は圧倒的に本作を支持しますね。
評価 ★★★★★
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