- 2008/08/22 23:59
- 映画のお話

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2001年。「アフタースクール」「運命じゃない人」の内田けんじ監督作品。本作は、監督が映画界の人となる契機となったPFFアワードに出品した自作映画となります。この映画で賞を取り、2作目でカンヌに行った。すごい早出世ですよね。
内田監督といえばとにかく人を騙くらかすのがお得意。そのネタばらしが面白くて、その爽快さがたまらないエンターテイメントですよね。人には他人の見えない部分があるというテーマから映画の中で騙しを演じて、見ている人を騙す。テーマは味があって、それでいて面白い。「運命じゃない人」では時間軸を何度も戻す、いわゆるフラッシュバックを手法としてが小気味よく多用して作っていましたが、本作では本当のフラッシュバックをそのまま。バットで殴られた、これも複線があるんですが、ことで記憶をなくした1日半を振り返るネタばれが大きく展開。そして人を平気で騙す核心を突き、そして騙される心を癒す。自作映画ということで、明らかにハンディで歩きながら撮っていてブレたり、ちょっと趣味により過ぎた音楽に情操感がなかったり感じたりと、それでも効果的に音楽を使っていましたけどね、完成度では他の2作品に劣るものを感じましたが、それでも脚本は綿密にて爽快、すばらしいです。映画仲間で撮った作品でありがなら、相当光っている作品ですね。内田監督の原点がよく見える作品ですよね。それでいて処女作らしく監督の言わんとする主張が明確に出ていていいです。なるほど本作はPFFの出品用の作品で劇場公開されていないのにDVD化されている理由がよく分かります。個人的には物語がしっかり際立っている本作が他の2作品と比べて一番好きだったりします。最後にバットであゆみを懲らしめに行くシーンはとても好きです。
で、内田3作品を見てちょっと気づいたのがそのあゆみの名前。この名前は3作品とも登場するんですよね。もちろん違う人としてですが、本作と「運命じゃない人」では女詐欺師「アフタースクール」ではあゆみが2人いたりキーポイントになっている。そもそも謎めいていてどうも存在すらが架空の象徴というか。監督はこういう人にどうしてあゆみと名づけるんですかね。実際に「あゆみ」さんと何かあったのか、勘繰ってしまいます。きっと「何者?」という女性はみんなあゆみさんなんですね。
とはいえ私もこの「あゆみ」さんなる女性にはよく出くわします。別にお金を取られたんじゃないんですが、女性はみなあゆみさんに見える部分がありますね。どこかにいるあゆみさん、早く謝らないと、この先もいいことないですよ。
評価 ★★★★★

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