- 2009/01/21 23:59
- 映画

転校生 [DVD]
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1982年。山中亘の原作「おれがあいつであいつがおれで」を大林宣彦監督が映画化した作品。言わずと知れた大林監督の名シリーズ「尾道三部作」の第1作にあたる映画であります。主演は尾美としのり、そして小林聡美。2人とも本作で日本アカデミー新人俳優賞を獲得。その他佐藤允、志穂美悦子、樹木希林、宍戸錠、入江若葉など。
テーマはもし人の心が入れ替わったら。もしも〜だったらという想像をそのまま物語にする、もしもシリーズですね。ある意味単純ですが、ねらいは非常に明確で、シンプルに訴えます。当然のことながら、私たちは他人がどうであるのか、知り得ません。ですが、本当に入れ替わったらどうなるのか。それは恐らく実際には起こらないファンタジックな側面があるわけです。元々の原作がジュブナイル小説ということで、その原作の持つファンタジーな側面を嗜好を凝らした映像で仕上られています。こちらはATG(アートシアターギルド)の作品なんですね。その芸術性は如何なく発揮していると思います。これが第1点。
次に挙げられるのがなんといっても影像美。尾道の坂、波止場、そして瀬戸内のしまなみ、凪の海面に疾走る船と、ピカイチの影像が目白押しです。映像は本当に良いです。今じゃ地域にフィルムコミッションが立ち上がっていわゆるご当地映画というものが増えましたが、この映画がご当地の魁で金字塔でしょうね。なにせ物語とのマッチングがすばらしい。やはりこれは地元人であるかは別としてその地域を知っている人だからこそ出来た仕業だと。良いイメージが出来上がっていたと思います。その中でのこのロケ地はとても寄与していますね。それに新人二人の演技もいい。展開もいい。展開については後半の家出からの展開が絶品でしたね。物語と展開の伸びといい広がりといいかなりの名場面でした。
振り返ると、あの家出からの旅的な展開は今の映画でもよく見る方法ですね。今けっこう名が売れている監督さんも結構真似していますよね。そもそも、人と人が入れ替わるという設定もあちらこちらでよく見ることができます。最近はリスペクトとかオマージュとかよく聞きますが、要は真似なんだから、パクりましたと正直にいったほうが良かろうかと。逆に言えばそれだけ影響力を持ったこの映画のすばらしさを物語っているとも言えます。うん、満足です。
評価 ★★★★★
- 新しい: しまなみサイクリングロードを往く
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