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あの、夏の日−とんでろじいちゃん


あの、夏の日-とんでろ じいちゃん-デラックス版 [DVD]

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1999年。大林宣彦監督の作品群、「新・尾道三部作」の最終作となる作品。原作は山中亘「とんでろ じいちゃん」そのままですね。大林−山中ラインは尾道三部作「転校生」「さびしんぼう」から続いて三作目で、いよいよ相性があるんですね。主演は小林桂樹。呆けているように見えるじいちゃんの役でしたが、普段は刑事役が印象にありますね。その他、菅井きん、勝野雅奈恵、入江若葉、ダンカン、根岸季衣、石田ひかり、嶋田久作、松田美由紀など脇役端役も充実。それと忘れてならない宮崎あおい。今や恐らく自他認めるトップランナーな彼女。映画女優を自覚しているというそんな彼女が、初出演をした映画がこちらの映画になりますね。こうみて見ると、大林作品で見出された女優さんは結構多いですね。
物語は夏休みに帰省してじいちゃんとああだこうだする話。耄碌してるのかと思いきや、空を飛んだり、時間旅行をシテシマウファンタジーなおじいちゃん。基本は大林監督お得意の時間旅行と追体験のおはなしですね。いった先はおじいちゃんの少年時代で、そこで少年時代のじいちゃんとあったりとそんなところです。全体的には設定が明確でないですね。例えば宮崎あおいとあのグラマーなねぇちゃんは叔母だかの関係なのに事実関係しか触れていない。今までの作品なら絶対に触れているだろうところは素通りされている感があります。テーマへの踏み込みも甘くて、この映画で言えば、じいちゃんの青春時代に孫が追体験することがテーマであるはずなのですが、じいちゃんが過去の懺悔を振り返ることというファンタジーに話は終始。これではただじいさんが空を飛んでタイムスリップする子供騙しのファンタジーに過ぎません。とりわけ「さびしんぼう」あたりでかなりいい物を引き出していたのに、これに関してはただそのお話を撫でただけという印象ですね。今までの監督の尾道映画の中では、どこかあたらしい地平に向かったというよりはただの派生作品という位置づけで良いかと。もちろん、尾道六作品のラストとして何かを語ったともいえないですね。イマイチ。
いちおうラストで、宮崎あおいはともかく、菅井きんまで飛んでたのは笑えましたが、あれにしてもいきなり飛んでましたからね、やはりイマイチ。

評価 ★★☆☆☆

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