- 2009/02/20 23:59
- 映画

サイドカーに犬 [DVD]
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2007年。芥川賞作家長嶋有のデビュー作を「乳房」「探偵物語」などの根岸吉太郎監督が映画化。本作は「猛スピードで母は」に収録されているうちの一作で、「文學界新人賞」受賞作。後の芥川賞受賞の魁となった作品ということ。映画を観てて、最初は女性の方なのかなと思っていたんですが、どうも男性の方ということで。主演は竹内結子。本作でキネマ旬報の主演女優賞などを獲得して産休後の代表作ですね。その他出演に古田新太、松本花奈ミムラ、鈴木砂羽、トミーズ雅、椎名桔平、温水洋一、樹木希林など。ちょっと短めの100分短編のわりには結構揃っていますよね。
物語はとある女性の少女時代の回顧録。自転車を教えてくれた父親の愛人とのかかわり。麦チョコをドッグフードに倣えた犬と飼い慣らし、そこからサイドカーに乗っている犬の収まり具合、2人で並んで歩いたら右側がいいか左側がいいか、そんなユニークでありつつ真実味のあるエピソードが人の関係を深く語ります。この映画におけるあの家族の関係がただの一般論や特異であるという類型でもなく、その関係にしかない特別なものとしてしっかり描かれていたのがとても好感。ただユニークなだけでなくて、それがしっかり伝わってくるというのがいいです。映画自体も、私は原作を読んでいないのですが、その原作の内容や雰囲気もしっかり色をだしてくれていたのではないかと。そのあたりも好感ですね。絵も綺麗だったし、物語もこれなりにまとめてある。ベテラン監督の安定感というのでしょうか。あのロケ地の伊豆の海岸もいいですよね。20年前の設定の駄菓子屋もいいですね。あの古い自販機とか。パックマンも懐かしい。
竹内結子は産休前は確実にトップランナーだった女優。持ち前の特徴的で気前の良い演技に味が加わってさらに深みを増した印象。子役の松本花奈も演技に幅があってよかったと思います。
評価 ★★★★☆