- 2009/04/22 23:22
- 映画

イヌゴエ 幸せの肉球 デラックス版 [DVD]
Powerd by AmazonLink 2.0.0 beta3.
![]()
2006年。横井健司監督。お初だったんで、過去の監督の作品を調べてみるとどうもジャンルとしてはVシネマが専門の模様。どうも180度も違う映画を撮られましたね。主演は阿部力。花より男子は見ていないんですが、「大停電の夜に」が結構良かったのでお気に入りの俳優さん。ヒロインは中村麻美。その他伴杏里、霧島れいか、山本浩司、温水洋一。伴さんも霧島さんもそれぞれ「約三十の嘘」「運命じゃない人」以来久々。主演含めなかなか味のある配役がちょっと心をくすぐります。
物語は犬連れのハードウォーミングなロードムービー。いわゆる犬映画ってのは動物愛に簡単に訴えることができる反面、そこにこだわるとただの駄作になる諸刃の剣な面がありますよね。犬にしゃべらせる=人間と同じく扱うという子と自体は私は悪いことだとは思いません。私自身「いぬのえいが」「犬と私の10の約束」に続いて3本目の犬映画だったんですが、特に後に見た後者がつまらない映画だったので、今回あまり期待して見ていなかったんですが、これが結構見れるんですよね。この映画は例えば犬に対して興味がない男が犬を連れまわしているという少し離れた視点で物語を展開させるので、あまり犬に頼らないでやっているのがいいと思います。展開もそんなに派手ではなくて、いい按排でしたね。さらにいえば、犬がしゃべるということは即ち自身の思いの投影なんですよね。冒頭で、中村麻美が結婚しようよと犬に語り掛けることが契機になって犬が、しかも中村麻美の声でしゃべるようになるわけですが、人が犬、ひいては他人に対して語りかけていることってのは要はあのシーンに如実に現れているんですよね。考えてみれば、言葉を人に伝えたところでしっかり伝わるものでもないわけです。そして伝わったときに人は感動したり人と分かち合ったりする。それがラストシーンですよね。この映画においては犬が媒介となるわけですが、犬以上にしっかりと人を伝えている映画なんですこれ。
さらに言うべきは映画の作りの良さ。特に目に付いたのがカメラアングルで、ここ一番というシーンや展開を見せるシーンなどで一気にカメラを引きに変えて俯瞰させるんですね。これがなかなか良かった。ラストもしっかりそれを使っていて、伝え方に統一感もありました。監督はこれまで結構何本も映画を撮っていらっしゃって、それなりにこだわりを持っておられるのかなと。というところで犬とは別のところでも光る映画です。作りはいいです。
私はこの映画を見終わるまでしらなかったんですが、この映画は続編で、前作があるのだそうで。そちらはイヌゴエを遠藤憲一さんがやったとのことで、私はそちらは見ていないんですが、かなり興味をそそられる映画ですね。いかにもコメディの楽しみが見えてきます。なるほど前作を見ていてその面白味を求める方にとっては、この映画がなんとも肩透かしで物足りなかったかもしれませんが、この映画単体でも結構良いと思いますよ。何せ作りが良いから。好印象です。
評価 ★★★★☆
- 新しい: カトリック大曽教会-上五島(9)
- 古い: カトリック冷水教会-上五島(8)
コメント:0
トラックバック:0
- この記事のトラックバック URL
- http://www.helloalive.com/blog/238/trackback
- トラックバックの送信元リスト
- イヌゴエ 幸せの肉球 - 茜食堂 より