- 2009/06/26 19:00
- 映画

象の背中 スタンダード・エディション [DVD]
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2007年。ヒットメーカーで知られる秋元康の原作小説を井坂聡監督が映画化。原作者は簡単には語れないので後述するとして、監督のほうはお初。手掛けた作品を見ると、ちょろちょろ仕事されている方のようで。テレビと映画をいったり来たりされていますね。主演は役所広司。推しも推される名優ですね。その他今井美樹、塩谷瞬、南沢奈央、井川遥が中心。笹野高史、高橋克実、益岡徹、伊武雅刀、手塚里美、岸部一徳とベテラン脇役陣は充実。
余命幾許と知った人間がなんちゃらという物語ですね。大テーマは家族で、その余命を延命治療を受けずに人生を模索する男とその父を献身的に支える妻、男として父を支える息子、そして父へと愛情を注ぐ娘。と絵に描いたような家族像が展開されます。なるほど原作者の秋元靖もこの物語について中年男の妄想と自己票しているとのこと。元はバリバリの営業部長で若い女性にももてて、その上浮気に理解があり文句一つも言わない妻、父のためにわざわざチアリーダー服に着替えて目の前でチアリーディングを踊る娘。ありえないの一言。大方無視されて臭いと罵られ、離活でもされているのが落ちというものです。
そんなあほみたいな出来過ぎの物語でもこの映画がそれはそれで見れてしまうのは、物語としての完成度が高いからだと思われます。例え臭くても物語は物語。物語ってのは例えありえない設定でも辻褄がしっかり合っていると見ることができるというわけです。そもそも物語というのは空想ですから、その点で考えればむしろ空想の積み上げのほうが物語として質良く成立するというわけですね。なるほど秋元靖といえば作詞家では、指折りのヒットメーカー。結構王道を往く詩を書くことが多いですね。小説と舞台を変えてもしっかり仕上げてきたといえそうです。
もっともここで得られるのは物語はいかにあるべきかという製作としてのノウハウであって、物語に感動したかどうかはやはりいいとはいえない物語ではありますが。
評価 ★★★☆☆