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いつか読書する日


いつか読書する日 [DVD]

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2005年。緒方明監督。主演は田中裕子、岸部一徳というなかなかありえない顔ぶれ。それもそのはず50前後の独身女性の恋のお話。そう聞くと、中年的などろどろしたまどろっこしいストーリーを想像しがちですが、この映画はこれがどうしてなかなかすっきり。痴呆や寝たきり、育児放棄などの話も出て来るのですが、むしろ瑞々しさも感じられます。見た後にとてもいい気分にしてくれます。
そんなクオリティを作り出したのが主演の田中裕子さん。この女優さんすごいですね。実際設定どおりのご年齢だとは思うのですが、この年齢でいてそれで初恋のような雰囲気を出すのは素晴らしき芸当だと思います。日常的なシーンでも本当に生き生きしていました。将来的には八千草薫さんのようになるのではないかと期待。
この映画のロケ地は長崎なんですよね。といってもグラバー園も大浦天主堂もでてこなければ、くんちも皿うどんも出てこない。さらに長崎の存在価値の1つである海すら1シーンも出てこないんです。敢えて言うなら坂。でも本当にこれだけ。私はもともと長崎撮影と知っていたから分かりましたが、あまり長崎に縁がない人なら気づかないでしょうね。長崎のフィルムコミッションでも宣伝していないようですし、原作ではもともと架空都市を想定していたとのことなので、監督が選んだと思われますが、長崎は日常を表現するに非常に効果的なロケーションだったと思います。もし私が長崎ロケだと知らなかったら、どこか知りたがったと思います。本当にストーリーと役者と演技とフレーミングの見事に調和された映画です。秀作で傑作。一見の価値あり。

評価 ★★★★☆


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