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島の宿

私は八重山は4年ぶりだったんですが、それにしても石垣は都会になりましたね。なんか高いビルとかあんなに出来ていましたし、なにせ人だかりがすごい。昔はあんなに人いなかったと思うんですがね。あの市街地だけ見れると那覇と変わらない印象です。4年前は離島桟橋もあんなじゃなかったですからね。電光掲示板ですよ、びっくりですよ。
そんなこんなで今度はお宿の話。石垣にもどんどんリゾートができているようですが、わたしのような一人旅の人間はそういうところとは無縁であります。探すのは安宿。沖縄のその代名詞といえば当然の如く、ゲストハウスのお話になります。

ゲストハウスってのは、一言で言うと安価な簡易宿泊施設。個室を置くところもありますが、基本は相部屋で雑魚寝や2段ベットです。勿論見ず知らずの人と寝るんですから心配は心配ですが、大方1500円程度の料金で1晩泊まれるというのはなんといっても魅力。旅で一番無駄に高いのが宿泊費ですから、これを抑えられるのはありがたくてしょうがありません。それに自炊可能な場合が多く、泊まるというよりは住むという感じて滞在している人も多く、長期滞在向けでもありますね。移住希望者がまずはゲストハウスに数ヶ月滞在してから職を探してアパートを借りるというのはしばしば見られる光景です。

基本的には北海道のライダーハウスと同じですね。ただ、ライダーハウスはひもじいライダーを情けで泊めたのが始まりといわれていますが、ゲストハウスのほうは海外旅行者が海外にあるゲストハウスを真似て作ったといわれていますね。こういう類の簡易宿泊施設が多いんですかね。海外は。ゲストハウスが沖縄に多いのは、恐らくその海外の雰囲気を真似る人が多いということなのだと思います。

さて、そんなゲストハウスでよくみられるのが「ゆんたく」という名の飲み会。互いに酒を持ち寄ったりして、だらだら飲み始めます。ゆんたくとは島ことばでおしゃべりの意味だそうで、そこで同じ旅人同士仲良くなりましょう、ということですね。ゲストハウスは相部屋といっても男女別ですがなかにはホモがいるかもしれません。そこで素性を話したりして、確認するわけです。なんて、単純に楽しく飲むだけですが。そこで盛り上がると連絡先を交換し合って、男女仲良くなったり、地元に戻ってまたゆんたく、という話になります。
ゆんたくは別にゲストハウスに限った話ではなく、沖縄のお宿ならどこでも見られる光景。那覇や石垣ではゲストハウスがありますが離島に行くとほぼ民宿に泊まることになると思います。そこでのゆんたくは旅人同士だけでなく、その宿のオジィやオバァが一緒に遊んでくれたりと結構楽しいです。唄が得意だと三線もって歌い出したりします。その唄がなかなか聴くことが出来ない島唄だったり、結構お得です。離島泊の楽しみはこういうところにありますね。

ただ、当然楽しいことばかりではありません。安宿というだけあって、当然いろいろな人が集まります。盗難や諍いなどのトラブルはよく聞く話しですし、殊に離島では施設の整っていない宿もあります。是非自分に合ったお宿を探すことをオススメしますし、合わなかったとしても、少なくとも島の人には迷惑を掛けないというのが、離島旅のマナーだと私は考えます。よく見られるのが、宿の環境に悪態を付くことが多いこと。離島では民宿が多くて部屋数は限られています。それに宿はオジィやオバァがやっている場合がほとんど。シーズンだと人が多いように見えますが、民宿経営は食べるのが大変。比較的に収入が不安定でも構わない方がやっている、というのが実情です。それでも出来るだけ多くの人に島で楽しんでほしい、そんな心意気が離島民宿にはあります。それをサービスが悪いというのは、ちょっと情けないです。確かに、オジィやオバァはサービス業の人というよりは島の人として生きているところがありますが、むしろそういう接点が島というものを知ることができるいい機会、ひいては旅をする楽しみだと私は思います。それが嫌なら、やはりリゾートに行け、としか言いようがないです。ごねればなんとかなる、というのはここでは通用しません。そこはグランドホテルでも高級レストランでもないんです。島なんです。それをわかっていない人が損をしている気がしますし、旅人も試されてるんですよ。人として。

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