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ビルマの竪琴(1956)


ビルマの竪琴 [DVD]

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1956年。竹山道雄の原作の児童文学小説を市川崑監督が映画化。白黒。本作は同じ監督で1985年にリメイク版が出ていて本作はそのオリジナル版になります。そちらのリメイク版のほうがポピュラーかもしれませんね。主演は三國連太郎。その他いろいろ出ていたのですが、私が知っているのは西村晃、北林谷栄、三橋達也まで。西村晃は水戸黄門さま、三橋達也は黒澤明の天国と地獄でお目にかかりました。北林谷栄さんは今年お亡くなりになられましたね。享年99歳。この映画の公開当時は46歳なんですが、あのビルマの売り子の婆ちゃんはその年で見事なお婆ちゃん振りでした。原爆の子でもそうでしたが、あの当時からお婆ちゃん役がはまっていますね。名優です。三國連太郎は見違えるほど若返ってびっくり。釣りバカ日誌にすーさんとか老いぼれ的な役がおおいですが、凄くダンディでした。

舞台はビルマ。南方戦線で終戦を迎えた小隊とその一隊員の物語。水島上等兵はモチーフになった方(復員後に日本で僧侶になった方)があってもあくまでフィクションと考えるのがよさそう。それでもこの映画のすばらしいのはそのテーマ、視点ですね。戦争に必要なのは英雄でも神でもない。日本が来てもイギリスが来ても変わらないという高僧。無常観。このビルマ戦線はインパール作戦という陸軍版特攻。神という名の正当化としての戦争。神を絶対化するのはあくまで愚である。信心を愚弄するのではなくて、そもそもその愚を知って、人のすること、人の思いが愚と知ること。そこからスタートして信じること。
死者への弔い。これが戦争のすべてなのだと思います。必要なのは英雄ではない。それがこの映画の一上等兵に与えた輝きです。

評価 ★★★★☆

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